作業着は乾燥機にかけても大丈夫?最適な乾燥方法をご紹介

日本被服工業株式会社
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作業着は乾燥機にかけても大丈夫?最適な乾燥方法をご紹介

作業着は乾燥機にかけても大丈夫?最適な乾燥方法をご紹介

作業着の洗濯後、急いで乾かす必要がある時や、梅雨時期などで天気が悪い日が続き外に干せない…そんな状況に困ったことはありませんか?

「明日の仕事に間に合わせるため、作業着を乾燥機にかけてしまっていいのだろうか」 「雨が続いていて作業着が乾かない。室内干しだと臭いが気になる…」

この記事では、作業着を乾燥機にかけても大丈夫なのかという疑問にお答えし、素材別の最適な乾燥方法をご紹介します。作業着の寿命を延ばし、常に快適な状態で使用するための具体的なポイントを解説していきますので、毎日作業着を着用する方はぜひ参考にしてみてください。

作業着はなるべく自然乾燥させよう

作業着は自然乾燥が基本的には最適な選択肢です。急ぎの場合でも、できるだけ乾燥機の使用は避けるようにしましょう。自然乾燥には素材や形状を保護する重要な利点があります。

自然乾燥は作業着の耐久性を維持するのに役立ちます。太陽の光と風の力を利用することで、生地へのダメージを最小限に抑えながら水分を除去できるのです。特に綿素材やポリエステル混紡の作業着は、自然乾燥によって生地の弾力性と形状が保たれます。

自然乾燥のメリットはいくつかあります。まず第一に、生地の繊維が自然に乾くことで縮みを防止できます。乾燥機による高温処理は繊維を収縮させる原因となるため避けたほうが無難でしょう。

また、温風を使わないことでシワも付きにくくなります。さらに、自然乾燥は生地の色あせを防ぎ、作業着の見た目を長く保つ効果もあります。

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作業着を乾燥機にかけない方がいい理由

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作業着は一般的に乾燥機での乾燥に向いていません。その大きな理由として、多くの作業着に使われている綿やポリエステルなどの素材が熱に弱く、乾燥機の高温で生地が縮んだり、繊維が傷んだりする可能性があるためです。

特に作業服の耐久性や機能性は仕事の安全性にも関わる重要な要素ですので、できるだけ長持ちさせたいものです。

縮んでしまう

作業着を乾燥機にかけることで最も懸念されるのが「縮み」の問題です。多くの作業着は乾燥機の高温により予想以上に縮んでしまうことがあります。

一度縮んでしまった作業着は元のサイズに戻すことが難しく、場合によっては着用できなくなることも。

なぜ乾燥機で作業着が縮むのでしょうか。これは素材の特性に深く関わっています。特に綿100%の作業着は熱に弱く、高温の乾燥機にかけると繊維が収縮しやすい性質があります。

実際に一般的な作業着は乾燥機使用後に5〜10%程度縮むことがあるといわれています。これは袖丈や着丈で数センチの差となり、作業効率にも影響を与えかねません。

シワになってしまう

乾燥機を使用すると作業着に深刻なシワが発生してしまうことがあります。乾燥機内の回転運動と熱によって、生地が折り重なり、固定されたシワが形成されやすくなるのです。

特に綿100%の作業着は、乾燥機にかけることでシワが定着しやすい性質を持っています。

このシワの問題は見た目だけの問題ではありません。ひどいシワがついた作業着は、プロフェッショナルとしての印象を損なうことがあります。

また、シワの除去のためにアイロンをかける手間が増え、結果的に作業着のケアに余計な時間を費やすことになってしまいます。

油汚れが残っていると危険

作業着に油汚れが残った状態で乾燥機を使用すると、思わぬ事故につながる可能性があります。特に機械油や有機溶剤などが付着したままの作業着は、高温の乾燥機内で発火するリスクがあるため注意が必要です。

まず、油汚れが残った作業着を乾燥機にかける危険性について理解しておきましょう。機械油やガソリン、灯油などの石油系の汚れは、適切に洗い落とされていないと乾燥機の高温で発火する可能性があります。

乾燥機内部は密閉された高温環境のため、わずかな油分でも引火して火災の原因になることも珍しくありません。

作業着を効果的に乾燥させるポイント

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作業着を長持ちさせるためには、正しい乾燥方法を知ることが大切です。

素材を把握する

作業着の乾燥方法を適切に選ぶためには、まず素材の特性を理解することが重要です。素材によって最適な乾燥方法が異なるため、作業着のタグやラベルをしっかりチェックしてから乾燥方法を決めることをおすすめします。

一般的な作業着の素材には、綿(コットン)、ポリエステル、綿ポリ混紡、ナイロン、帯電防止素材などがあります。

特に綿100%の作業着は吸水性に優れていますが、乾きにくく縮みやすい特徴があるため、自然乾燥が最適でしょう。一方、ポリエステル主体の作業着は比較的乾きが早く、シワになりにくいという利点があります。

各素材の特性と適した乾燥方法を把握することで、作業着の寿命を延ばせます。

直射日光・紫外線を避ける

作業着を屋外で干す際には、直射日光や強い紫外線を避けることが大切です。直射日光の下で長時間干すと、生地の色あせや素材の劣化を引き起こす可能性があります。特に濃い色の作業着は、日光によって色落ちしやすい性質があるため注意が必要です。

紫外線は繊維を徐々に弱める作用があり、作業着の耐久性を低下させます。長時間の紫外線曝露は、ポリエステルや綿などの素材の分子構造を変化させ、生地が硬くなったり、弾力性を失ったりする原因となるのです。

汚れが完全に落ちているか確認する

作業着を洗濯した後、適切に乾燥させるためには、汚れがしっかり落ちているかどうかを確認することが非常に重要です。汚れが残ったまま乾燥させると、シミになって落ちにくくなったり、乾燥機を使用する場合は発火の危険性もあります。

作業着には一般的な衣類と異なり、油汚れや機械油、グリスなどの特殊な汚れが付着していることが多いものです。これらの汚れは通常の洗濯では完全に落としきれないことがあります。特に油分が残った状態で乾燥させると、高温で発火するリスクがあるため注意が必要でしょう。

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まとめ

作業着の適切な乾燥方法についておさらいしました。作業着は基本的に乾燥機の使用を避け、自然乾燥させることが理想的です。乾燥機にかけると、縮みやシワの原因となるだけでなく、油汚れが完全に落ちていない場合は発火の危険性もあります。

効果的な乾燥のためには、まず作業着の素材をしっかり確認することが大切です。綿素材は丈夫ですが縮みやすく、ポリエステルなどの化学繊維は比較的乾きやすいという特性があります。

また、直射日光や紫外線を避けて干すことで、色あせを防止できます。さらに、乾燥前に汚れが完全に落ちているか確認することも安全面から重要なポイントとなっています。

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